洞察力とは?

■今日は洞察力について考えたいと思います。

■辞書を引いてみると「洞察」とは、「鋭い観察力で物事を見通すこと。見抜くこと。」(大辞泉)とあります。洞察力はビジネスの場、そして普段の生活の中でも欠かせない能力です。洞察力がある人は表面的ではない深い部分で物事を理解したり、他の人が気付かないことにも気付くことができたりと、世界に対してより踏み込んだ視点を持っていると言えます。

■この洞察力ですが、洞察力に優れた人が鋭い視点で物事を理解・分析するのを見ていると、それは天から授かった直感的能力なのではないか、と感じることがあります。普通であれば必要となるような思考の過程を飛ばして、その人が物事の理解に到達しているからです。

■しかし、私は洞察力は誰でも身につけることができる能力であると考えています。洞察力とは「積み重なった論理・知識がナイフのように鋭くなったもの」で、論理・知識の集積というバックボーンをもとに、物事の表面的な部分を切りさき、深い理解を得る能力だからです。

■洞察力を身につけるためには、まず知識・経験を集積することが必要です。そしてただ知識の集積を持っているだけではなく、それを秩序立てて「体系的な知」とする論理的思考能力が必要です。この二つの能力を訓練し、兼ね備えることができるようになれば、誰でも鋭い洞察力を身につけることができると私は考えます。

■洞察力を身につけていれば、他の人が気付かない論理的な問題点や隠れた重要ポイントをたやすく発見できるものです。考え方を変えれば、この能力は優れたビジネスパーソンには必須の能力かもしれません。