『ブランド人になれ!』その3

■さて、その2から少し時間が空いてしまいましたが、トム・ピーターズ著『ブランド人になれ!』の続きです。

■ブランド人にならねばこれからのホワイトカラー受難時代は生き残れない、というのが本書の伝えんとするところですが、その1でブランドとは何か、その2でブランド人になるためにどうすればよいか、をかなりざっくばらんにお伝えしました。

■その3ではブランド人が持つべきものをテーマにしたいと思います。ブランド人が持つべきもの、それを本書から引用すると、

「商品なくして、ブランドはなく、マーケティングなくして、ブランドはない。
あなたの商品は何か?
あなたが提供する商品は、ほんとうに、お客さんにお金を払ってもらえるだけの価値があるか?」

ここでいう商品とは、「あなた」が扱う商品ではなく、「あなた」自身のことであり、「あなた」自身を売り込む時に何を自分の売り物にするのか、「あなた」の持つ何が売り込まれる相手にメリットになるのか、という意味が込められています。

■確かに「ブランド人」を目指すのであれば、誰にも負けないような「何か」が必要で、それがなければ空虚なブランドということになってしまいます。

■そして何か得意技を持つことがなぜ必要なのかということについて、著者はウィリアム・ブリッジズ『自分という名の企業を創れ』から次の文章を引用しています。

「あなたの市場は『雇用市場』ではない。あなたのまわりには、ニーズを満たされていない人たちがいる。その人たちが、あなたの市場だ。『雇用』を見つけるのではなく、『機会』を見つけるのだ。」

雇われるという受身ではなく、チャンスで自分を売り込む。仕事を探すときも、雇用口に収まるのではなく、ニーズに対して自分を売り込んでいくという考え方。これこそがブランド人のマーケティングであり、ニーズに対応するための得意技が必要とされるわけです。

■現在、就職・転職市場は空前の売り手市場と言われていますが、その状況に甘えて自らの進路を決めるのではなく、自分にとっての本当のニーズがあるところ(つまりは自分の得意技を生かせるところ)を探さねばなりません。

■自分の商品が何なのかを見極め、常に主体的にそれを市場に売り込んでいく。この心構えがなければブランド人にはなれないのです。私自身も意識改革の必要性を痛感した内容でした。『自分という名の企業を創れ』からもう一つ引用して終わりにします。

「個人がキャリア計画を立てるときには、新興企業が戦略的に事業計画を立てるときと、ほぼ同じ考え方が必要になる。」




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